“Snapdragon 835″の”Windows 10” PCがついに登場

投稿者: | 2017年12月10日

先日、記事にした「ついにARM版Windowsが現実味を帯びてきた」件ですが、発売時期などが固まってきました。

Windows on ARM

概要

“Windows on ARM”は、x86エミュレーションにより通常の”Windows 10″用のアプリケーションを利用できます。
つまり、ARMアーキテクチャでも普通にWindowsを利用できる日が来たことになります Σd(≧ω≦*)

x86エミュレーション

ARMアーキテクチャの”Windows 10″にはx86エミュレーションが実装されており、

  • Win32のデスクトップアプリケーションのx86命令(32bit)を
  • ARM v8命令(ARMの64bit命令セット)に変換しながら実行

することができます。

この「従来のIntelアーキテクチャWindows向けに開発されたデスクトップアプリケーションが動作する」という点が、発表されたものの普及しなかった”Windows RT”とは大きく異なります。

制限事項

  • “Windows 10 S”は、x86エミュレーションが使えない
    ARM版に限らず”Windows 10 S”はストアで配布されているアプリしかインストールできないという制限があるため、”Windows 10 S”搭載PCの場合は”Windows 10 Pro”へ有償アップグレードしないと、x86エミュレーションを享受することはできません。

  • 64bitアプリケーションは対象外
    x86エミュレーションの仕様上、アプリケーションが64bit版のみの提供となる場合は利用できません(64bitのx86命令は未サポートのため)。

発売時期

2018年初旬にQualcommのSoC”Snapdragon 835″を採用する”Windows 10″がHPとASUSから登場予定です。
最大の特徴は、連続動画再生でのバッテリ駆動時間が20時間を超えることです。
にわかには信じられない値ですね。
なお、2018年後半以降に”Snapdragon 845″を採用したPCが各ベンダーから登場する見通しとなっています。

ARMアーキテクチャのデバイスといえば、AndroidとiOSの2強ですが、このWindowsの登場によって業界が大きく動くかもしれません。
例えば、ChromebookとAndroidの統合など...。

ハードウェア

SoC

Qualcomm Snapdragon 835
Core 8
Clock 2.45GHz (Kryo 280 x 4Core)
1.90GHz (Kryo 280 x 4core)
GPU Adreno 540
LTE通信モデム Snapdragon X16 (1Gbps対応)

Snapdragon 835 Mobile Platform with 10 nm 64-bit Octa Core CPU | Qualcomm

ホモジニアス・マルチコア

base on https://ja.wikipedia.org/wiki/ヘテロジニアスマルチコア

ヘテロジニアス・マルチコアCPUは、1つのチップに異なる種類のアーキテクチャのCPUコアを搭載したCPUをいう。
ホモジニアス・マルチコアCPUは、同じアーキテクチャのCPUコアを1チップに複数搭載するCPUをいう。

SoCパッケージに異なるCPUコアを搭載するものといえば、SBC”ODROID-XU4″に実装されている”Samsung Exynos5422 / ヘテロジニアス・マルチコア“が有名どころでしょうか。
“Exynos5422″は、8コアを4コアずつ2グループに分けて負荷状況に応じて使用コアを切り替えます。
負荷の軽い処理は省電力のCortex-A7コア、速度が必要な際はCortex-A15コアも合わせて使用する設計です。

“Snapdragon 835″は、周波数が異なるだけでコアは同じ”Kryo 280″を実装しているので、ホモジニアス・マルチコアに分類されると思われます。
設計思想は”Exynos5422″と同じで、負荷状況により(性能重視)2.45GHzコアと(省電力)1.9GHzコアを切り替えることで省エネを実現しています。
なお、”Snapdragon 835″は急速充電技術”Quick Charge 4“にも対応しています。

GPU

GPUには”Adreno 540″を統合しています。
“Adreno 540″は、競合製品である”Core m”のGPU”Intel HD Graphics 515″と比較すると、定番3Dベンチマークソフト(3DMark)で1.4倍ほどのスコアを叩き出しています。
最近のARMアーキテクチャの性能向上には目を見張るものがあります。

機種紹介

HP ENVY x2

HP ENVY x2
画面 12.3インチ
解像度 1920 x 1200
特徴 2 in 1
タッチ液晶
RAM 8GB
Storage <= 256GB (UFS 2.0)

ASUS NovaGo

ASUS NovaGo
画面 13.3インチ
解像度 1920 x 1080
特徴 360度回転
タッチ液晶
RAM 4GB / 8GB
Storage <= 256GB (UFS 2.0)

共通の注意事項

2機種とも出荷時のOSは”Windows 10 S”のため、”Windows 10 Pro”へ有償アップグレードしないと、上記「従来のIntelアーキテクチャWindows向けに開発されたデスクトップアプリケーションが動作する」というメリットが享受できない点は注意が必要です。